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棺の形態は、古代では割竹型、舟型、長持型などがありますが、昔話や時代劇などで連想する棺桶(座棺)というスタイルは鎌倉時代からとされています。棺桶は、土葬に向いた形態です。遺体は中で座った様な形となり、墓の穴に埋めやすい形となっています。
現在の様に火葬で遺体が横たわったままのスタイルで棺をおさめる様になったのは、火葬場の設備が整い普及した戦後からと言われます。
棺の形は、一般に箱型、かまぼこ型、山型、舟型、などに分類されます。火葬する前提なので、素材の主流は現代でも木製です。
使われる木の種類では、ヒノキ、もみ、桐などの無垢材が高級品とされますが、合板のものも技術革新が進んでいて、木以外の素材を組み合わせたものも増えています。また表面に彫刻を施したものや、高級布を貼ったものもあります。
しかし近年注目されているのが、プリント棺です。
日本で人気なのは本物の木目そっくりのプリントを表面に貼った棺です。ヒノキプリント、桐プリント、杉プリント、もみプリントなどがあります。プリント棺の利点は、無垢材の見た目の豪華さを演出できる点と合板部分の工夫次第で、軽量化や、新素材を使えるなどの点があります。
海外では、たとえば西アフリカガーナの一定の地域では、棺を個性豊かなアート作品にする伝統があります。故人の職業にちなんで船の形に色鮮やかな色をペイントしたものや、故人が憧れていたものの形そっくりに作るなどするのです。
イギリスでは、独創的にオリジナルプリント棺をつくってくれる会社もあります。パルプで出来た棺全体に雲の絵がプリントされたりゴルフボールのパッケージ風とか、バラの写真を全面に配するもの、故人の肖像をスタイリッシュに印刷する事も出来ます。
1つ目は、間伐材を利用する方法です。素材は国産ヒノキなど高級材の間伐材です。これは環境に優しく、しかも高級感も損ないません。
また燃焼時間の短縮や、温暖化ガスをなるべく出さない事、棺全体の軽量化の為に、芯材にはトライウォールを使う工夫もされています。
デザイン性と機能性の高さ、素材の工夫などがあるため、ハイブリッド型ともいえます。
2つ目は段ボール材を利用する方法です。とはいえ普通の段ボールで棺をつくるのは、見た目、強度、燃焼製の問題があります。もちろん使われるのは特殊加工された3層などにしてある強化段ボールです。そのため重量250キロにも耐えられるといわれ、安心の強度。見た目は、布貼りで厚みもあるので、まさか中が段ボールだとは誰も気づきません。利点は木材が少ない事。合板の3分の2の木の量で作れるだけでなく、釘剤などが不要なので、燃焼時の排出ガスは3分の1まで抑えられると言われています。
近年注目の入棺体験は、参加者の年齢が意外と低めなのが一つの面白い特徴です。つまり普段は自分の死を意識する様な年齢ではないが、人生や人の生死について、一度ちゃんと考えてみたいという様な人が多いのかも知れません。
入棺体験でよく利用されるのは、エコ棺など比較的新しいタイプの棺。参加費も1000円や2000円など手頃のものから無料のものまであります。所要時間も1時間から1時間半程度から立ち寄り程度でも大丈夫なものまで様々です。。棺の強度や見た目を確かめてみるという事も出来ますが、斬新なのは棺に入ってほんの数分間ふたを閉めてもらうことです。真っ暗な中で、枕に頭をあずけて、木材の香に包まれると、一瞬瞑想している様な不思議な気分になったという参加者もいます。感じ方は個人差があるものの、体験して良かったという人がほとんどのようです。
『入棺体験するとかえって長生きできる。』『縁起が良い』ともいわれ、入棺体験イベントはすぐに満員になることもあります。
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