新しい終活のカタチ！生前葬とは？

生前葬について詳しく解説します

生前葬という言葉を聞いたことがありますか？
お葬式は、通常本人が亡くなった後、家族等が喪主になって行います。しかし、生前葬は、亡くなる前に本人自身が喪主となり、家族やお世話になった人たちに感謝の気持ちを伝えるという意味を持ったお葬式です。また、認知症や病気が進行する前に自分の気持ちを伝えたいという目的を持って行う人もいます。
一般のお葬式のようにまだ浸透している訳ではないため、聞き慣れない人も多いでしょう。しかし、終活の一環として生前葬を行う芸能人やスポーツ選手もいます。勿論一般の方も、本人が希望すれば生前葬を行うことができます。

生前葬を行うメリット・デメリットは？

生前葬のメリットは、自分が亡くなる前に家族やお世話になった人たちに自分の思いを伝えることができるということです。実際に亡くなった訳ではなく感謝を伝えるという目的であるため、明るい雰囲気で行われることが多いです。生前葬を通して自分について深く知ってもらいながら、友人とさらに今後の付き合いを深めていくこともできます。
また、生前葬のやり方は自由度が高く、本人の希望に寄り添って行うことができます。基本的に無宗教で、ビンゴ大会や思い出の曲を生演奏したり会食パーティー形式などの形で行うことが多いです。中には葬儀会社にお願いして厳粛に執り行いたいと希望する人もいます。

一方、生前葬にもデメリットはあります。まず、生前葬を行なったからといって亡くなった後のお葬式を行わなくても良いというわけではありません。主催者が亡くなったら、火葬や通夜も一般的な形で行います。そのため、費用が多くかかってしまう場合があるということです。生前葬も行いたい場合は無理のない範囲で、予め予算を決めて計画的に進めると良いでしょう。
また、生前葬についてまだ認知度が高いとは言えないため、亡くなっていないのに葬儀を行うことを不謹慎だと感じてしまう人もいる場合があります。そのため、生前葬とは何か・どのような目的で行うのかを説明するなど、招きたい人々に配慮したり、家族に同意してもらえるような形で進めましょう。

生前葬の準備

生前葬を開いたものの、ああしておけばよかった！と後悔しないためにも、入念な準備を行いましょう。
まず大切なことは、家族に同意を得ることです。現在は、生前葬を行うということはイレギュラーであり未だその意味について理解していない人も多いのではないでしょうか。そのため、自分自身は目的を持っていても最初は家族から賛成してもらえないということも予想されます。また、亡くなった後の葬儀は家族が執り行います。この点も頭に入れて、費用のことも含め家族に生前葬を行う意味を理解してもらうことを忘れないようにしましょう。例えば、「生前葬にはこのぐらいの費用がかかるから、お葬式は小規模で行ってほしい」等、家族に負担をかけないような提案をすると良いです。勿論、招きたい人にも説明して、出来るだけ理解してもらえるように準備を進めると、皆が納得した形で式を行うことができるのではないでしょうか。

加えて、亡くなった後の供養方法も併せて考えると家族にも自分の強い意志を伝えることができます。特に、家族に代わってお寺が遺骨を管理してくれる永代供養や、自然に還りたいという希望のもと海や樹木で行われる散骨による供養は金銭的負担が少ない方法です。

また、生前葬のプログラムや、感謝の気持ちが皆に伝わるあいさつの言葉は事前によく考えておきましょう。内容が明確であればあるほど家族にも同意が得られやすくなったり、葬儀会社との打ち合わせが円滑に進みます。生前葬に馴染みのない人たちも理解してもらい、楽しく、参加できるようにすることが大切です。せっかくの生前葬ですから、招待された人たちが来てよかったと思えるように入念に準備をしておきましょう。

生前葬を通してお世話になった人たちに感謝の気持ちを伝え、その後の人生を満喫しましょう！