日比谷花壇の花祭壇について

日比谷花壇のお葬式の花祭壇を紹介します。

日比谷花壇のお葬式では、葬儀の元請事業を2004年にスタートさせてから、様々なお客様の葬儀のお手伝いをしてきました。
サービス開始当初は、決まったデザインというものはなく、お客様の要望をもとにその都度デザインをしていましたが、数が増えるにつれて、花祭壇のスタイルに傾向が生まれ、定番商品と言えるものが生まれてきました。

花祭壇は、基本的にはお葬式の時にしか見ることはないため、今のトレンドや新商品などを把握する機会はほとんどないのではないかと思います。
今回の記事では、日比谷花壇が施行した過去1年間のデータをもとにどんな花祭壇が売れているのか、ということや新しく生まれた花祭壇などを紹介していきたいと思います。

花祭壇のスタイルと形状について

花祭壇は、お客様の要望によってデザインをするだけでなく、シチュエーションによってそれにあった形状を選ぶことが多いです。

花の配置は、大きくわけると、棺を横に置き、遺影写真を正面に設置するパターンと、棺を縦に置き、棺を囲むように花を飾るパターンがあります。
仏式・神式の場合は、宗教者が祭壇を向いて儀式を行うため、棺が横向きのパターンを選ぶことが基本です。キリスト教や無宗教の場合は、どちらでも構わないため、施主の希望で、スタイルが決まります。
棺を囲む祭壇は、故人の顔が見やすく、また花に包まれているという印象になるのが人気で、少人数の無宗教葬儀などで選ばれる傾向があります。

また、自宅葬の場合は、背の低い祭壇が利用されます。式場の場合は、椅子に座るので、参列者の目線に合うように、1m程度の台の上に棺や花祭壇を飾ることが多いですが、自宅葬の場合は、座布団などを用意し、座るケースが多いので、その場合は、台を用意せず、高さを出さないよう花祭壇を設置します。

花祭壇の大きさは、式場の大きさや会葬人数によって決まることが多いです。式場の規模によっては、サイズが大きく制作できない花祭壇もあれば、大きな斎場では寂しくなってしまうサイズの花祭壇もあるため、適切な大きさを提案する場合が多いです。祭壇が大きくなることで、費用も上がってしまいますが、会葬者が多い葬儀の場合は「供花」を親族や関係者から頂くことで、花祭壇に充当したり、装飾に充てたりなどすることでカバーできます。

もちろん、例外のケースもあり、お客様の要望によって日々様々な形で葬儀が行われています。既存の商品ではなく、オーダーメイドで花祭壇を作るケースも多数存在しています。

売れている花祭壇ランキング

1位:パステルドリーム
ピンクと淡い紫を基調にした優しい色合いの花祭壇です。

2位:モードホワイト
白とグリーンのコントラストが美しい、囲み型の花祭壇です。キリスト教・無宗教のご葬儀を行う方の利用が多いです。

3位:フェアリーガーデン
小さなお花で棺のまわりを囲んだ花祭壇です。小さく繊細な花を中心に使っています。

どれも共通して、家族葬向けの祭壇ですが、自然な色合いで、お花いっぱいに囲まれたデザインが好まれています。

日比谷花壇の花祭壇は、様々な色の花祭壇を用意していますが、上記の花祭壇以外でも「ピンク」を基調にしたものと、「白・グリーン」を基調にした系統が人気です。鮮やかな色というより、柔らかく優しい色合いが好まれているようです。

花祭壇ごとに様々な花を使っていますが、日比谷花壇の花祭壇は洋花中心で葬儀でよく使われる白い菊は使っていません。バラやリシアンサス(トルコキキョウ)、ユリ、デンファレなど、お祝い花束や結婚式などと同じ花材が使われています。
死の悲しみや厳粛を想起させるものより、日常や明るさを想起させる花のほうが選ばれる傾向があり、そういったお客様の声が日比谷花壇の花祭壇のデザインや色、花の種類に反映されています。

2022年の花祭壇新作のご紹介

葬儀や祭壇も時代とともに変化し、その時代ごとのトレンドがあります。
先ほど紹介した3種類の花祭壇は10年以上前にデザインされたもので、いわば「定番化」されたものですが、その中でも少しずつ修正を加えて進化しています。

また、常にデザインをブラッシュアップするため、花祭壇もまた新作を作り続けています。
2022年に商品化された花祭壇を紹介します。

Arc -アルク-

優しい弧を描いたスタイルが印象的な落ち着きのあるデザイン

Colline -コリーヌ-

花の丘をイメージした立体的なフォルムの花祭壇

Saison -セゾン-

季節の花をあしらった色とりどりのコントラストが美しいナチュラルな花祭壇

お葬式は、悲しみや慌ただしさの中、遺族は心に余裕がない状態で当日を迎えることがほとんどです。
花祭壇は、お葬式の要素のひとつにすぎないかもしれませんが、その余裕がなく沈んだ心で迎えた当日に、初めて綺麗に飾られた会場の花祭壇と遺影写真を見ることで、心が晴れて、救われたというお客様を何度もお手伝いしてきました。

これからも少しでもお客様の心の支えになれるような花祭壇を届けられるように日比谷花壇は精進していきたいと思います。

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