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コロナ感染拡大に伴い、葬儀の縮小化だけでなく、葬儀が終わった後に人をお呼びし行う「お別れの会」や会社主催の大規模な葬儀「社葬(法人主催のお別れの会)」などは開催ができなくなり、コロナ禍では、ほぼ開催がありませんでした。しかし、徐々にコロナの影響減や対策の緩和などで、2021年の10月以降、お別れの会の開催が増えてきており、以前のように多くの方が集まる会もできるようになっています。お別れの会は、会社の代表者や著名人が行うもの、というイメージが強いですが、日比谷花壇のお葬式では、多くの個人の方のお別れの会をお手伝いしていきました。
葬儀は家族で小さく行うということが一般化していくなか、家族以外の葬儀に参加していない故人と親交のあった方がどのように弔意を示し、お別れの機会を作っていくか、という新しい社会的な課題も生まれてくるものと考えます。ここでは、お別れの会とはどういうものなのか?ということに加え、今の時代に合わせたお別れの会を実例など踏まえながら解説していきます。
お別れの会とは、葬儀が終わった後に行う、故人を偲ぶ催しとなりますが、その種類は様々です。著名人が大きな葬儀場やホテルを利用して行う会がニュース等に出てくるため、大きなものをイメージしがちですが、例えば、数人の友人等が集まってレストランの個室等で故人を偲ぶことを目的として開催する会も「お別れの会」と言えます。無宗教で行われることが多く、決まりはありませんが、故人を偲ぶ会として形式を作る場合、大小問わず、故人の「遺影写真」を用意し、遺影写真をとともに会場の中心となる「花祭壇」を設置し、会葬者が故人に対して花を手向ける儀式のために使う「献花」および「献花台」を用意することが必要です。進行として、司会もしくは主催者による開催の挨拶から始まり、会葬者に献花をしていただき、何名かの方に故人へのスピーチを行っていただき、その後会食といった流れです。
よりお別れの会の内容を充実させたい場合は、故人の思い出の品を会場内に持ち込んで展示したり、写真を編集し、スライドショーにして放映するなどの演出があります。また、花祭壇も故人らしさを表すデザインにしたり、好きな色や好きな花で彩ったりなど、自由な表現で故人を偲ぶ空間を作ることもできます。
お別れの会を開催する場合、通夜・告別式は一般の会葬者を呼ばず、家族だけで行う「密葬」で行い、その後のお別れの会で多くの方をお呼びするという流れが一般的です。かつては通夜や告別式に家族・親族以外のご友人や仕事関係の方、地域の方などが参列する機会があったのですが、現在の日本の葬儀の流れは、多くの方は家族だけの葬儀を選ぶことが主流になりつつあります。特にコロナ禍において、人と集まることが制限されたことによってさらにこの傾向は強くなっています。家族だけの葬儀は、経済的な面でのメリットや、慌ただしい対応がなくゆっくりと過ごすことができるなどのメリットがあります。その一方で、家族以外の交友関係のあった方が弔意を示すことができる場がなくなってしまうという面も生まれてきます。また、現代において、その「家族」自体も多様化されつつあります。すべての人にとって、弔意の場は家族、血縁関係者が作るものである、という考えも当てはまらないケースもあります。亡くなった直後に行う火葬は家族が行うものということは制度のうえでも継続する考えになるかと思いますが、「お別れの会」の主催者は、遺族である必要はありません。多くの方をお呼びする通夜や告別式で喪主や家族の負担になることはありますが、「お別れの会」の場合、会社や有志の集まりが主催をすることで、遺族に負担がかからないやり方で故人を偲ぶ場を設けることが可能です。
数人の集まりであれば、ホテルの個室やレストランの個室等を借りて故人について語らう会を特にサポートなしでも開催は可能ですが、規模が数十人になる場合や、花祭壇や献花台などを用意する場合は、業者によるサポートが必要になります。日比谷花壇のお葬式サービスでは、個人・法人問わず「お別れの会」を多数お手伝いしています。特に、婚礼をはじめとした装花サービスをホテル内で行っていることから、ホテルで行うお別れの会を多数サポートしています。お別れの会の形式はお客様のニーズによって様々な形になるため、都度、経験のあるプロデューサーが相談の窓口となり、ベストなお別れの会になるようなサポート体制が整っています。
また、サポート範囲を選ぶことが可能で、会場の選択から全体のプロデュースといったトータルなお手伝いから、花祭壇のみを手配するなど、部分的なお手伝いも可能となっています。日本全国のお別れの会ができる場所の検索もできる「お別れナビ」を活用し、お別れの会について考えてみてください。
時代が変わるとともに、葬儀・お別れの会のスタイルは変化してきました。コロナ禍という大きな潮流の中、さらに日本の葬送スタイルは変わっていくものも思われます。地域の繋がりや仕事関係の人間関係は、今後縮小していくかもしれませんが、オンライン上での繋がりや、海外との交流など、新しい人間関係・ネットーワークが構築されていくのかもしれません。お別れの会もまた、葬儀のように、Youtube等のライブ配信を活用したオンラインのお別れの会が増えています。今後は、バーチャル空間上で行うお別れの会のサービスや、Zoom等リモート会議システムを活用した双方向型のコミュニケーションができるお別れの会など、時代の流れとともに新しいサービスが生まれ、浸透していくかもしれません。環境が変わっても、いつの時代も大切な人を偲ぶ気持ちは変わらないものです。葬儀に携わる側として、その時代に合わせ、偲ぶ気持ちを大切にできるサービスを常に心がけたいと考えています。
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