費用で考えるなら1日葬より、一般葬がお得な場合も?香典をしっかりと考慮

葬儀費用を決める時に要チェック!

費用で考えるなら1日葬より、一般葬がお得な場合も?香典をしっかりと考慮 class=
葬儀費用の予算編成を遺言に残す方も大勢いますが、葬儀の費用は遺族にとっても大事なポイントです。

もちろん支払える範囲の予算を考慮して進めていきますが、葬儀費用の予算を決める際に参列者からの香典も考慮します。

受け取ってもいない香典を当てにして葬儀の内容を決めるなんて不謹慎だと思うかもしれません。
しかし香典の本来の目的の1つとして遺族の葬儀費用負担を軽減させる事が挙げられます。

遺族を慰めたり供養を願う意味合いもありますが「このお金を葬儀の足しにして欲しい」気持ちで渡す参列者も多いのは事実です。
気持ちを無駄にしない為にも香典を葬儀費用の予算に組み込む事は決して捕らぬ狸の皮算用ではありません。
家族葬や通夜をしない1日葬は遺族の負担を軽減できる反面、参列者が限られるので一般葬よりも受け取る香典金額も大幅に減ります。
参列者を多く見込める時は一般葬にする選択肢も考慮すべきです。
家族葬や1日葬のメリットに費用負担の軽減がありますが、予想香典金額をキチンと考慮すると一般葬の方が「お得」な場合もあります。

葬儀費用とは?

実質的な葬儀費用は「葬儀にかかった経費」-「香典総額」です。
単純計算として参列者が多ければ多いほど受け取る香典総額も多くなります。

また参列者の平均年齢が40代以上であれば包む香典金額も倍増しますし、香典金額相場の高い親戚筋が多ければ更に増える計算です。

遺族の身体的・精神的負担を軽くしたいと家族葬や1日葬を選択する事も大事ですが、経済的な負担を考えた場合に一般葬も選択肢の1つに加えます。
家族葬・1日葬の場合は香典を受け取らない形式も多く、例え香典を受け取った場合でも一般葬と比べると香典金額はかなり減る事が予測できます。
故人が社交的であったり付き合いの広い方の場合は参列者も多く見込めますので、葬儀費用の予算を上げて儀式のランクアップもできます。
費用がないから家族葬で十分と考える前に、香典はどの程度受け取れるだろうか?と予測参列者数から計算してみる事も必要です。

本当に一般葬の方がお得な場合がある?

本当に「お得」になるケースがあるか事例を挙げて考えてみます。

参列者が15名の家族葬と100名の一般葬と比較し、参列者1人当たり5千円香典に包んだと仮定した計算です。

家族葬では香典総額7.5万円で、一般葬では50万円になります。

家族葬費用が50万円で50万-7.5万=42.5万円の遺族負担です。

一般葬費用が全国平均の90万円なら90万-50万=40万円の負担ですからケースによっては一般葬の方がお得となります。

一般葬になれば1人当たりの香典金額も増加傾向にありますので1人当たり5千円の見込みでも心配ありません。
一般葬の方が費用負担が大きいと思い込まず一度検討する余地はあります。
参列者の人数が多いほうが費用がかかるという思い込みからかえって損をする可能性もあります。

予算で葬儀形式を選ぶなら

葬儀の予算を考えて家族葬にするか?一般葬にするか?悩むかもしれません。
お得かどうか費用感を最も重視するなら葬儀業者に実質的に支払う費用で考慮します。

どうしても遺族が自分たちで支払う予算で葬儀形式やランクなどを選びがちですが、香典など差し引く要素もキチンと考慮すべきです。

参列者の気持ちを受け取って葬儀費用の「足し」にする事は決して恥ずかしい事ではありません。
また捕らぬ狸の皮算用ではないか?と心配になる方もいますが意外と想定していた範囲以上に受け取れるケースが多いので、心配性な方は必ず参列すると思われる方のみで計算するのも良いです。
葬儀形式や費用で悩んだ時は葬儀業者に素直に相談します。
葬儀は何回も行って慣れるものではありません。
その都度分からない事や悩みも出てきます。
1人で考え込まずに葬儀業者など専門家に相談すれば答えが見つかるはずです。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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