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ところが、テープ媒体は「再生回数に応じて劣化する」「再生せずに保管しておいても劣化する」という大きな弱点を抱えています。特に注意したいのは、亡くなった方を映していたVHSです。あの時はああだったよね、と語りながらいざ見返そうと思っても再生不可になっていることは今や珍しくありません。
そんな問題を防ぐためにはできるだけ早く、HDDやDVDといった媒体で、デジタルデータとして保存することが不可欠です。 方法としては、まずビデオデッキとパソコンを専用のケーブル(USB接続ビデオキャプチャ―など)で接続します。次にビデオデッキでVHSを再生して映像をパソコン側に出力、その映像を録画ソフトを利用することで、劣化を防ぎつつパソコン側にデータを保存することが可能なのです。
まず、ビデオデッキとパソコンを繋ぎ、保存させるためには専用のケーブルが必要です。様々な種類がありますが、持っても手軽なものは「USB接続ビデオキャプチャ―」と銘打たれたものでしょう。VHSなどのアナログデータをパソコン(DVDなど)に取り込むために作られた製品ですので、設定や操作が最も容易なためです。費用の面でも数千円程度で購入可能なため、高価で手が出しにくいということはあまりありません。
その他、DVDなどが無い場合は購入する必要があります。量販店であれば50枚組のものを1,000円程度で購入可能ですので、VHSの本数などを加味して購入しましょう。後はVHSを再生するためのビデオデッキやビデオデッキからの出力ケーブル(テレビへ接続して使うものだったため、通常はデッキとセットです)などが故障・紛失している場合は適宜、購入します。中古などでも問題はありません。
「とてもじゃないけれどそんなに時間をかけられない!」という方は、専門業者による「ダビングサービス」を検討すると良いでしょう。VHSテープを専門業者に預け、DVDやHDDなど任意の媒体にダビングをしてくれるというものです。多少の費用はかかってしまいますが、作業を行う手間暇を大幅に削減してくれるため、本数が多い方にはおすすめです。
費用は依頼する本数や映像の長さによって様々ですので、自分の持っているVHSの量や内容に応じて検討すると良いでしょう。また、ダビングし終わったテープの廃棄サービスなどもあるため、整理整頓のために併せて依頼することも可能です。
カビが発生したテープは最悪の場合、一切の映像が見られなくなってしまうことがあります。このため、そうなる前にダビング作業を行うことをおすすめしているわけですが、当然ながら「やろうと思って取り出したらカビが!」という方も数多くいらっしゃることでしょう。
程度に応じて対処方法は分かれますが、テープの外面に付着した程度であれば軽く拭くだけで再生可能であることもあります。専用の乾式・湿式のクリーナーなども販売しているので、そういったものを利用するとより安心です。
しかし、目に見えない部分に問題がある可能性は少なからずあります。状況を正しく把握できずに再生してしまうと、取り返しのつかない結果を招いてしまうこともあり得ます。そのような時はカビ取り作業サービス業者がいますし、ダビングサービス業者でも対応可能なところがあるので、そういった専門家の力を借りることがおすすめです。
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