機種やキャリア選びはどうすれば?【シニアのスマホデビュー】

本人が興味を持った時から始めよう!

機種やキャリア選びはどうすれば?【シニアのスマホデビュー】 class=
スマホには、メールや電話といった基本機能だけでなく、GPSを利用した地図アプリや、出先の天候やイベント情報が分かるアプリなど、便利な機能が詰まっています。
こんなに便利なのだから、という思いから自分の祖父母や親に持たせてあげたいと思う人は少なくありません。

しかし、いかに便利であっても無理に押し付けてしまうのは禁物です。
シニア層にとってのスマートフォンは、まさに未知なる存在ですので、恐怖や不気味さといった感情がつきまといます。
また、「勉強しなさい」と言われて喜んで勉強をし始める子どもが少ないのと同様に、押し付けられたという気持ちが先に立ってしまうと、結局使わなくなってしまう恐れがあるからです。

最初は「便利だから、使ってみたら?」という柔らかな形でおすすめしてみて、本人が興味を持つようならばスマホデビューを考え始めます。
嫌がるようならば無理強いはせず、自分の持っているスマートフォンを利用して、何がどのように便利なのか実演してみせることがおすすめです。
仮に「緊急時に備えて、どうしてもすぐにスマホを持たせたい」という事情がある場合は、家族がその管理やサポートを欠かさないことが大切です。

シニアにとってはキャリアの選び方も重要です!

現在スマートフォンを購入しようと思った場合、「三大キャリア」か「それ以外の格安スマホ」という選択肢から選ぶことになります。
格安スマホは事業を開始した当初は、「安定性がないのでは?」あるいは「急に事業停止になるのでは?」といったマイナスイメージもありましたが、時の経過と共にほとんど問題視されなくなっています。

とは言え、シニアが初めてスマートフォンを持つ場合は、まずは三大キャリアを中心に考えることをおすすめします。
なぜならば、シニアにとっての電話は「固定電話」に等しい信頼性が必要だからです。
そこには「販売店にいけばスタッフが必ず対応してくれる」という安心感も求められるので、駅や町中に多数のショップがある三大キャリアの方が、安心して使って貰いやすいのです。

スマホの一切の管理を家族に任せるというのであれば、維持費などを考慮して格安スマホにしても問題ありませんが、ある程度は自分の力で操作したいというシニアであれば、まずは三大キャリアから初める方が無難です。

機種についてはシニア向けにしなくても大丈夫!

キャリアを検討したら、「シニア向けスマホ」と「それ以外のスマホ」のどちらから機種を選ぶかの検討をします。
この時、最初から「iphoneが使いたい!」といった具体的な希望があるならば、できるだけその希望に沿いましょう。

なぜならば、シニアだからといってシニア向けのスマホが適切とは限りません。
シニア向けスマホの魅力は「シンプルで見やすく、操作性が良い」ということがあげられます。
ところがシニア向けの場合、不要な機能を追加することのリスクや手間などを考慮して、プリインストールのアプリ以外が追加できない機種が珍しくありません。
「電話とメール、後はニュースでも読めれば十分」と言い切るならば良いのですが、ゆくゆくカスタマイズしていくならば、そういった制限の無いシニア向けスマホか、一般のスマホを選んだ方が良いのです。

また、そもそもスマホはアイコンなどが大きいこと、更にタッチして操作するという直感的な使い方ができる分、高齢者にとっても使いやすいインターフェースを持っています。
このため、本人が「難しいの嫌!」と言わない限りは、一般のスマホの方がカスタマイズ性もあり、楽しんで使える可能性が高い傾向にあります。

ゆっくりと少しずつ慣れていくことが大切!

いよいよスマホを持つ段階になった時は、とにかく「使いながら慣れていくこと」を最重要視してください。「便利だから」と気を利かせて、あれもこれもと使わせようとしても挫折してしまいがちです。
電話やメールといった一般的な機能から始め、写真やインターネット検索が使えるようになったら他のアプリを、といった風に段階を経ます。

また、本人が「アイコンや機能が多すぎてわけがわからない」と言い出した時も、一つずつ覚えていくようにサポートすることが大切です。
一日や一週間といった短期間で、全ての機能を使いこなすのは、新しいものを得意とする若者であっても困難だと知って貰いつつ、「楽しみながら覚えて」と応援します。

シニアであっても「使いたい」や「面白い」というポジティブな気持ちがあれば、最新機器でも十分に使いこなせるものです。
その興味や関心を失わないように気を付けつついれば、シニアの楽しいスマホライフが継続する可能性が高くなります。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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