故人を弔うための場所として、お墓があります。これらが集められて墓地が形成されているため、どのような場所のものを利用するかは大切です。

普段あまりこのようなものに関わる機会がない人でも、前もって知識を身につけておくのは大切です。いざという時になって墓地やお墓を用意するとなると、その用意のための手続きやあるいは金銭的な面での大きな負担がかかります。墓地の利用ではお金がかかるため、事前にある程度の貯金も積み立てるのが賢い方法です。墓地や霊園の種類など基礎知識を知っているだけでも、お墓選びがはかどります。

特に日本人は現代になって、他国と比べ宗教との関わりが薄い傾向が強いです。そのため、墓地や霊園に関する基本的な情報をあまり知らず、必要になった時に困るケースが増えています。事前に時間や資金に余裕を持って準備しておけば、万が一必要になった場合にすぐに対処が可能です。

お墓を構えるには、どのような墓地霊園を利用するかの見極めが肝心です。そのための基礎知識として、どのような霊園墓地の種類があるかを知らなければなりません。霊園墓地の候補の一つとして、公営墓地があります。この墓地は、都道府県や市町村といった各自治体、あるいは委託を受けている公益の法人が運営しているものです。

行政機関が主体となって運用しているため、安心感が大きいです。また費用面でいえば、他の霊園墓地と比較して、料金が安いメリットがあります。また、お墓に関しては、公営墓地の利用者の選択肢が広いのが魅力的です。どのような墓石を選ぶかなど、墓地の利用者に選択権があります。

ただし、公営墓地は競争率が高く、必ずしも必要な時に利用できるとは限りません。公営墓地を選ぶなら、事前の準備が必要です。また、公営墓地の利用のための申し込みには条件があるため、条件内容の事前の確認が必要です。

墓地を選ぶ上で、公営墓地以外の選択肢があります。寺院で運用されているのが、寺院墓地です。お寺の境内やあるいは隣接している専用の敷地に、お墓が設けられています。この場所を利用するには、寺院の檀家となる必要があります。仏教と深く関わる寺院であれば、死者を弔う墓地の環境としてふさわしいです。ただし、宗派にあわせて寺院墓地を選ぶ必要があります。

一方で、民間霊園は、宗教法人や公益法人が運用しながらも、宗派に関わらず利用可能な霊園です。民間霊園は募集数が多く、公営のものよりも見つけやすい利点があります。

こうした公営以外の寺院墓地や、さらには民間霊園以外には、納骨堂を利用する選択肢も選べます。納骨堂は、骨壷を保管しておくことができる施設であり、墓地の代わりに使えます。納骨堂もまた、公営や民間、あるいは寺院が運営している種類があります。納骨堂は、墓地と比較して効率よく骨壷を保管でき、広い敷地面積を必要としないため、立地が優れた場所に設けられているのがメリットです。

日常生活を街中で送っていると、時にお墓を見かけることがあります。それらの中で見つけられるお墓の種類として、共同墓地が存在します。共同墓地は、市町村やあるいは小さな地域の団体が運用しているものです。

市町村が管理している共同墓地であっても、公営墓地とは異なる性質を持ちます。基本的にこのお墓を利用できるのは、お墓周辺のごく限られた地域住人に限られます。生活を送っている地域内で住まいのすぐ近くにあるため、身近で親しみあるお墓として人気があります。

これら共同のお墓の募集などの情報は、ほとんど知られていません。そのため、利用したいと考える場合、暮らしている地域に利用可能な共同墓地が存在するかどうか、自ら情報収集を行う必要があります。安価に利用できる場所が多く、お墓を確保するのが経済的に厳しいという人でも利用できる可能性があります。