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遺髪は、事情があって遺骨の代わりに墓に埋納したり、魂の平安を願って神社仏閣に奉納したり、形見として自宅で保管したりと、様々な形で保管されます。遺髪の扱われ方は様々で、遺族の特別な思いで、それぞれの形となって保管されます。
いずれにせよ、遺髪を残して供養することは、誰もがする社会習慣ではないにしても、そうする人がいたとしても、誰もがそのことを理解できることだと思われます。故人との繋がりを維持したいと思う場合、遺髪を残すことが、その一番の方法になるかもしれません。
また、湿気も大敵であり、カビが生えたり雑菌が繁殖する可能性を高めますので、少量の乾燥剤と共に密閉するのが最適です。このような形での密閉ができない場合、湿気が髪の毛に取り付かないように、吸湿性があり通気性の高い素材、例えば、和紙などで包んで湿気のこもりにくい冷暗所で保管すると良いでしょう。
ただし、このようにすると、故人の遺髪を目立たない場所に押し込むことにもなるわけで、邪魔者として扱っている感じにもなり、そのことに罪悪感や違和感を感じる人も中にはいるかと思います。そのような場合、手元供養という方法があります。
遺髪の保存は、保管の方法だけでなく、供養の方法にも注意が払われなくてはなりません。神社仏閣に奉納した場合は、特に心配することはないでしょう。問題は、自宅保管している場合の供養の方法、つまり手元供養の方法です。
手元供養の方法には、幾つかの方法がありますが、ペンダントやブレスレットなどに遺髪を封入して、日常的に身に着ける方法があります。故人と最も密着した形で故人を偲べますし、最も大切に扱う態度だと思われます。最も簡単な方法であり費用負担も大きくはないので、故人を大切に扱う形として、ふさわしいと考えられます。
このような手元供養の方法は、特定の宗教や宗派に限定されない人類全般に共通する自然な感情に合致する方法といえます。このようなペンダントに遺髪を入れるようなことは、古くから広く行われてきた供養の方法ではなく決まった作法はありません。故人のことを思い、大切に丁寧に扱えば特に問題はありません。 故人を大切に思う気持ちと態度がある限り、このような新しい方法も、徐々に広がって行くものと思われます。現に、ペンダントに遺髪を入れて手元供養する人が、増えつつあります。
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