高齢になると心配であるのが、認知症の発生です。認知症は、後天的な脳の疾患により正常な判断ができなくなり、日常生活に支障をきたす症状です。歳を重ねてくると、脳の機能低下は避けられません。さらに、この症状が発生すると、社会生活を著しく困難にします。
そこで高齢な方は、自ら認知症の予防を心がけ、脳機能の維持を実践する必要があります。高齢者の介護を行っている人も、協力が不可欠です。認知症の予防方法としては、運動が効果的です。筋力工場のための介護を実践した結果、確かな効果の例が出ています。
認知症を促進させる問題の一つは、体が不自由になって寝たきりになることです。筋力低下を抑えるための運動を積極的に行えば、筋力向上に伴い脳に対しての良い刺激にもなり、予防に確かな効果が表れます。高齢者が一人で運動するのは危険性があるため、介護者が付き添って筋力向上を促すのが安心です。

介護では、高齢者の食事にも気を使う必要があります。脳の機能は、体に摂取する栄養のバランスが大きく関わります。栄養が偏っていると、脳機能の低下をもたらす事例もあります。もし認知症が気になるようであれば、食習慣を見直す事から始められます。高齢者のための食事作りを行っている介護者が、栄養学の基礎的な知識を持つと、認知症予防に効果が高いです。
脳に良い効果がある栄養成分としては、魚介類に含まれるDHAといった成分が有効です。また野菜や果物などから、ビタミンCやEといった成分をバランスよく摂取することも忘れてはいけません。加えて、栄養補助食品の活用も手段の一つです。認知症予防に効果がある栄養成分は、手軽にサプリメントなどの形で補充する手段もあります。
これまでの食事の内容を見直して、できるだけ認知症にならないための献立を考えるのが、高齢者にも介護者にとってもプラスになる取り組みです。

認知症を予防するための効果的な方法であるのは、脳に刺激を与えることです。人間は、会話の中で多くの脳機能を使いこなしています。視覚や聴覚、さらに言語野といった脳機能が複雑に絡み合って、会話が成り立っています。
そこで認知症予防の効果的な手段として、積極的に高齢者とおしゃべりするのが有効です。高齢者に近い存在であるのが、介護者です。いつも側に寄り添って介護を行っているため、高齢者と話す機会が多いです。高齢者の身の回りの世話をすると共に、積極的に話しかけおしゃべりすれば、高齢者の脳機能が十分に刺激されます。
年齢が高くなると、高齢者はどうしても孤立しがちであり、話し相手を失って認知症に至るといったケースもあります。そのような悪循環を避けるためにも、認知症予防のために介護者の語りかけが重要です。介護する者にとっても、おしゃべりの中で要介護者が何を希望しているのかを察知でき、より良い支援が実践可能です。

認知症予防に効果がある介護の方法として、共通の趣味を見つけるのも有効な手段です。手芸などの趣味は、高度に脳を使うため、認知症予防に大きな成果をもたらしてくれます。しかし体が不自由になると、高齢者は趣味を失いがちです。介護者が、高齢者に適した趣味を提案したり、あるいは高齢者が興味を持つ趣味を共有したりすることで、認知症を予防するきっかけができます。
趣味は生き甲斐にできるものであり、趣味を楽しみたいという前向きな気持ちが、生きる意欲につながります。さらに趣味を通して高齢者と介護者が心を通じ合う効果もあり、スムーズな介護が可能です。
介護者は、高齢者ができるだけ趣味を楽しめるような配慮を持つ必要があります。身の回りの世話について効率ばかりを意識していると、つい高齢者の行動を制限しがちです。そこは寛容な態度で接し趣味を積極的に応援するのが、認知症予防に有効です。