ペットと共に生きる時代。ペット葬の今について解説します。

人間とペットの関係は、コロナ禍によって変化したもののひとつかもしれません。
家にいる時間が長くなり、家の中の生活の癒しとしてペットを新しく飼う人が増えたというニュースがありました。
生活に癒しや潤しを与えてくれるペットですが、良いことばかりではなく、虐待や飼い主の高齢化問題なども増えています。
また、ペットの販売のあり方に関する問題など、世界的にもペットの諸問題が浮かび上がってきています。
つい先日に、フランスではペットショップでの犬猫の販売が2024年に禁止されるという法律が可決されるなど、動物保護の動きが活発になっていますが、これは同時にペットが人間の都合でたくさん捨てられているという飼育放棄の問題が増えているということの裏返しでもあります。
これからもペットは、人とともに暮らし、より近い関係になっていくのかと思いますが、人と同じく、寿命を迎え亡くなると、飼い主がペットの埋葬までしっかりと面倒をみていくことが必要です。
この記事では、現代のペットのお葬式や、埋葬方法について解説していきます。ペットを飼っている方、これから飼おうと思っている方のペットの終活の参考にしてもらえればと思います。

ペットが亡くなったらまず何をすればよい?火葬とお葬式について

ペットが亡くなった場合、人と同じく、業者に連絡し、対応を依頼することが基本的な流れになります。自分の家の敷地内に埋葬するなどをしない場合、現代のペット葬は基本は火葬を行います。
火葬する場所は、ペット葬専用の火葬炉を利用する場合と、ペット火葬車を利用する場合があります。
料金は利用する業者やお引き取りの距離によって異なりますが、火葬方法がどちらであっても大きくは変わりません。
火葬をしたのちに、遺骨を引き取る場合、もしくは火葬を立ち会って見守る場合は、料金が少し高くなる、ということが多いです。
亡くなったあと、そのまま引き取られてお別れをする場合、他のペットと合同で火葬することになるため、ご遺骨を後で引き取ることができません。
後悔しないように、どのような火葬方法がよいのか、ということだけでなく、ご遺骨をどうするのか?ということもあらかじめ考えておきましょう。
また、最近では、ペットを人と同じようにお葬式をして送ってあげたい、お坊さんにお経を読んでほしいなどの希望も増えています。
そういった飼い主の希望を叶えるペット葬業者やお寺の取り組みなども始まっています。

ペットのお墓はどうするの?納骨とお墓について

ペットを火葬した後、遺骨を埋葬してあげる必要があります。火葬を他のペットと一緒に行う「合同火葬」を選んだ場合や、遺骨を引き取らなかった場合などは、ペット専用の「合同供養墓」に埋葬されますが、遺骨を手元に持ち帰る場合、どこに埋葬するか、ということを考えていく必要があります。
大きくわけると、屋内にある「納骨堂」と屋外にある「ペットのお墓」になります。
納骨堂は、遺骨を納めた骨壺を安置するロッカー式のスペースが用意されており、中には、思い出の写真を飾ったり、好きだった食べ物やおもちゃをお供えすることができる場所もあります。
ペットのお墓はペット霊園や一般霊園のペットの区画などの中に作ることができます。
墓石には、ペットの肖像や、名前などを刻むことができ、オリジナリティのあるお墓がたくさん作られています。
そのほか、ペットを家族と同じお墓に入れたい、海に散骨したいなど、人と同じように埋葬方法も多様化してきています。
人々のニーズにこたえるため、ペット葬業界においても新しいサービスが生まれてきています。

ペットのお墓も様々な選択ができます。ペットと一緒にお墓に入りたいという方の希望にこたえることも。

お花いっぱいでペットも送りたい。「日比谷花壇のペット葬」

日比谷花壇のお葬式のサービスをご利用されたお客様の中で飼っているペットも同じように最後はお花いっぱいで送ってあげたい、という声が少なからずありました。
そうしたお客様ニーズの中から「日比谷花壇のペット葬」は生まれました。
身体にちょうどよいサイズのバスケット型の棺をご用意し、周りをかわいらしいお花でいっぱいにしてご自宅のリビングや専用のペット葬式場で、お別れの時間を設けます。
また、動物たちは亡くなった後、虹の橋を渡るというエピソードから生まれた「虹のフラワーバスケット」という、棺の中を七色の花で敷き詰め、天国へ行くお手伝いをするためのアイテムもご用意しています。

日比谷花壇のペット葬

最後に

ペットは人間とは違う動物であって、必ずしも「人と同じように」扱うことがペットにとっても幸せなのか、ということは人それぞれの考えがあり、正解はないものと考えています。
ただ、どういった思いであっても、亡くなるまでペットをパートナーとして大切にして、最後のお別れまで面倒を見ることで飼い主もペットも後悔がなく幸せだったといえるのかもしれません。
ペットを大切にする気持ちにこたえられるようなサービスを常に提供できるように取り組んでいきたいと思っています。

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この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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