「機械式納骨堂」のメリット・デメリット

機械式納骨堂を購入する前に考えたいこと

「機械式納骨堂」のメリット・デメリット class=
核家族化や、居住区が都市部付近に集中するなどの様々な現代の風潮の波があり、故人の弔い方にも様々なかたちが現代には生まれています。中でも、お墓を寺や霊園に購入していた今までのスタイルとは違い、納骨堂に故人を弔う人も増えています。
機械式納骨堂は、かなり多くの遺骨を収納できる納骨堂であり、都心などの土地の狭いエリアに適応したスタイルであると言えます。最新のシステムを利用した参拝の仕方には、納骨堂のそれまでの比較的暗いイメージとはかけ離れた趣があり、広く、清潔な印象があります。また、設備の充実している機械式納骨堂は多く、葬儀や年会などの行事に対応したり、参拝した時のちょっとした休憩室が用意されていたりするなども存在します。
明るいイメージで利便性が高く、お墓参りのしやすが機械式の良い特徴と言えますが、弔い方に対する自分の概念や、現在の生活スタイル、将来の状況を踏まえて、お墓の購入をする必要があります。

機械式納骨堂を選びたくなるメリットとは

機械式納骨堂のメリットは多々あり、まずほとんどの機械式納骨堂の立地条件が良いことが挙げられます。例えば電車を乗り継ぎバスに乗り、ようやく到着する故人の故郷へ参拝することも多くのメリットがあるとは言えますが、日々多忙な生活スタイルの人や、高齢者にとっては参拝する回数が減ってしまうことが言え、比較的駅から近い立地にお墓があれば、好きな時やスケジュールに合わせての参拝が可能です。
また、墓地では墓の管理に厳しく、業者に依頼すればコストがかかり、自分での草刈りや墓石を磨くなどの手入れが時間や体力的な負担となります。機械式納骨堂ならば屋内での参拝となり、お墓の手入れは必要ありません。勿論、天候の悪い日でも快適に参拝することが出来ます。
また、大規模な納骨堂のイメージとして、集合住宅っぽいことや、プライベートに関して比較的甘い形態であることが言えますが、機械式であれば、参拝したい故人のみと機械操作によって対面でき、個人で弔いの空間を確保できることが多いなど、一般的な納骨堂よりも故人との対話がしやすいこともメリットと言えます。

機械式納骨堂に対する心情的デメリットとは

現代風と言える機械式納骨堂は、大規模な納骨堂として、誰もかれも同じお墓や集合住宅を思わせるなどのイメージを取り除くことに成功しています。ただし、その技術の高さが逆にデメリットを生む場合があります。
これには個人差があるとしか言えず、利便性を追求する世の中の風潮で、お墓のあり方も時代性を象徴したシステムとなることへ抵抗を感じる人がいます。尊い死者にいつでも会えることが便利とされる機械式納骨堂のメリットが逆にネックとなり、死にまつわることの簡潔化やマシンによって操作されるスタイルが、本来の弔いのイメージとかけ離れているように見えてしまうなどの感想があります。個人の概念や心情のあり方ですが、墓地での弔いが重々しく厳かだと徹底的に感じるタイプの人には向かないかたちの墓であると言えます。
他に現実的なデメリットと言えば、自由な時間で参拝可能とされる機械式納骨堂ですが、開館、閉館の時間が定められていることや、供え物を帰り際に引き取るルールがあるなど、墓地での墓参りとの差異があることを踏まえる必要があります。

人それぞれに適合する要素のある機械式納骨堂

大規模な納骨堂としての機械式には様々な利便性に特化したメリットが多くあると言え、お墓を購入の際にはひとつの選択肢になると言えます。また、お墓を継ぐ人物がいない場合の永代供養墓としての購入や、墓地を購入する際に石などのコストがいらず、一式の料金を考えてもランニングコストなどが普通のお墓よりもかからないなど、購入する人の立場ごとにメリットがあることが特徴と言えます。
また、宗教や宗派に問われることなどもほとんど無く、今までの墓地が遠方で参拝できないなどの人がお骨の引っ越しをする場合に、対応しやすいのタイプの弔い方と言えます。機械式納骨堂にはグレードの高いものも存在し、最新設備や装飾などのこだわりなど、自分や故人に合った納骨堂を選べるのも利点と言えます。
機械式納骨堂は今までの納骨堂や永代供養に対するイメージを大きく変化させたお墓のあり方と言えます。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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