お仏壇に供える花にはどんな種類があるの?

お仏壇に供える花の意味と種類に関して

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お仏壇は、先祖代々に引き継がれるので、ご供養の習慣やマナーは、家それぞれに伝わるものがあるかと思います。
お仏壇にお供えする花に関しても、同じものを供える習慣があるかと思いますが、その元となる考えや宗教的な意味合いは知られていないことが多いかと思います。

また、仏花は生花だけでなく、最近では造花やプリザーブドフラワーといった素材でお供えすることも多くなっています。
今回は、仏花の種類ごとのご説明と、それぞれの特徴を紹介していきたいと思います。

お仏壇にお花をなぜお供えするのか?

お仏壇だけでなく、葬儀やお墓といった、亡くなった人のための儀式・場所には必ずお花は登場します。
人類史が始まった時から、葬儀と花は密接に繋がっており、仏教に限らず世界中、多くの宗教でも亡くなった人に花を手向け、供養をしています。

そういった根源的な人の思いが花には込められていると同時に、特に仏教とお花は深いつながりがあります。
多くの仏像や仏教画に蓮の花が描かれているように花は仏教の世界観の象徴であり、また仏様はお食事の代わりに香りを楽しむとされており、お香とともにお花の香をお供えするようになっています。

起源は諸説あり、お供えのスタイルも様々ですが、昔から人々が自然に行ってきた先祖の敬い方と言えます。

仏花の種類「生花」「造花」「プリザーブドフラワー」

■生花

仏花は生花をお供えするもの、という習慣・マナーとして生花をお供えするという考えもありますが、お花のみずみずしさを感じ、お花の香りや綺麗な姿に癒されるという花の力を感じるためには生花がもっともよいと考えられます。
また、定期的にお花を供えるということは一見面倒なようにも思えますが、亡くなった人、先祖のことを感じながら、日々の暮らしを豊かなものにする、という供養の良さを感じるためには、常にみずみずしい生花をお仏壇にお供えする習慣自体が大切なものと考えることができます。

■造花

生花でお供えすることのデメリットとして、忙しくて交換ができない、面倒だ、と感じることがあるかと思います。
また、定期的に交換することで費用がかかる、ということも挙げられます。
造花にすることで、交換が不要になることに加え、花が枯れたり、腐ったりすることによる臭いや虫のトラブルがなくなる、ということがあります。

造花の種類は様々であり、大きさやクオリティで金額は、大きな幅があります。
中には本物と見分けがつかないような高品質な造花も最近登場しています。

普段は、造花の仏花をお仏壇に飾り、お彼岸やお盆といった季節の行事には生花を飾るという使い方をする家も多いようです。

尚、造花であっても、場所によっては、日に焼けたり、ホコリが溜まったりなどの劣化はあるので、気になったら交換するようにしましょう。

■プリザーブドフラワー

プリザーブドフラワーとは、生花を特殊な薬品で防腐処置を行い、枯れたり腐ったりしないようにしたお花のことです。
生花と同じ見た目で、造花のメリットも持っているため、近年人気がでているアイテムです。

プリザーブドフラワーは記念品などでよく使われますが、最近では仏壇用のお花としても注目されてきています。

一般的には造花よりも高品質であるため、価格も生花や造花よりも高額になっています。
ご自宅用にももちろん使えますが、贈答品としてプリザーブドフラワーの仏花は使われることが多いようです。

色々な花の素材・種類がありますが、亡くなった人、先祖を供養する気持ちがあれば、どれが良い・悪いはありません。
もっとも自分にフィットするお供えの花を見つけて、より豊かな気持ちでご供養ができればと思います。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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