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しかし、保険というのは健康でいるときには保険料を払い続けてばかりで、高額な治療等が必要になった時に初めてその恩恵を得られます。 また、高齢になってから加入する保険は保障内容の割に保険料が割高であり、実際に保険金を受け取る状況になっても、意外と手出しが多かったという事もあり得ます。
そこで、保険を選ぶ時には自分の健康状態や年齢を考慮して、実際に病気になった時、急に亡くなった時にどれくらいのお金が必要か、手元に対応できる資金があるのかなどを計算してから最低限の保険に入るというのがおすすめです。 例えば、病気で入院しても、高額療養費の還付金などがあることを踏まえると、先進医療を受ける可能性の高いがん保険などは手厚くしてもよいかもしれません。
シニアの方が保険に興味を持つきっかけとしては、身近な人が病気などで入院して医療費を多く負担している姿を見たり、コマーシャルなどでお得な保険を見つけた時などです。
しかし、保険の比較は自分の状況を理解してから行う分にはよいですが、漠然と保障の手厚さや保険料を比較しても、自分にとっては無駄になっているものもあります。 周囲の状況などを見て心細くなる心境も理解できますが、保険の加入を思い立ったら、まずは必要な保障をきちんと自分で理解しましょう。
既往症がある人でも加入できる保険もありますが、こちらはやはり保険料が高額になっており、長く払い続けるとかなりの金額になります。
そこで、現在の病気の治療費がどれくらいかかるのかをまず確認し、保険料を払い続けて保険金を受け取った場合、保険料に該当する金額を貯蓄して、現金で治療費を払った場合の両方をシミュレーションしてみることをお勧めします。 保障内容がそれほど充実していない保険の場合は、貯蓄の方が費用対効果が高いケースも多くみられます。 所得が少ない人は特に、高額医療費の制度を利用すると支払う金額がかなり安くなりますし、最初から保険ありきで考えてしまわない方がよい場合があります。
高齢になると医療費がかかるようになるとは言われていますが、その分貯蓄もしっかりしていますし、医療費が安くなっており、高額療養費の還付も多くなっています。
これらのことを考えると、必ずしも誰もが手厚い保障を保険で準備しておく必要はなく、むしろ現金を持っていない人がいざというときのために必要な分だけ備えておくためのツールと言えるでしょう。 保険のコマーシャルなどを見ると、保険には入らなければならないという義務のようなものを感じる人も多いですが、自分にとって保険が本当にいざというときの支えになるのか、それとも保険料の負担は健康で病気の気配がない自分にとっては無駄な支出になるのかをきちんと見極めましょう。
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